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HKT48「そこで何を考えるか」解説

HKT48「そこで何を考えるか」解説

そのときには暗黙に分かることでも時が経つにつれ新しいファンには分からないことも増えてくる。ここでは新しいファン向けに歌詞に込められた意味を解説したい。

「そこで何を考えるか」とは?

HKT48 2ndシングル「メロンジュース」のType-A,B,C,劇場盤全てに収録されている共通カップリング曲。なお、この曲にはミュージックビデオは無く音源のみである。この曲はHKT48一期生のみで歌う唯一のオリジナル曲であり、一期生の歌として位置づけられている。しかし、その歌詞が「センターゼロに立っていたあの日の私は輝いていた」「初めて後輩に私のポジションを取って代わられたのがショックだった」など、兒玉遥を連想させる内容となっている。

もちろん歌詞は何通りにも解釈可能である。HKT48一期生に限らず今までのAKB48グループのメンバー多くにも当てはまる内容とも言える。

ただ、この歌詞は発表当時に兒玉遥を歌っていると大きな話題になったのも事実である。なので、このページでは兒玉遥を歌っているとした場合の解釈を書いている。それ以外の解釈も出来ることは言うまでも無い。

AKB48リクエストアワー2014では表題曲「メロンジュース」を上回る28位にランクインした。

1番の歌詞

一番先頭を走ってるつもりだった
前に誰の姿もなかった
ある時コーチから「君は1位じゃない」と道の先指差しながら言われた

マラソン得意だし足も速いと信じて
今日まで努力もした
優勝するのは私と思った

悔しい
次のチャンスはまたあるよね
これで決まるわけじゃないし
いつもより練習すればいい
目標はそうモチベーション
涙拭(ぬぐ)ってもう一度
新人の頃を思い出そう
汗を流したその分だけ
どんな願いだって叶うんだ

1番の歌詞はマラソン(陸上部)を舞台とした物語のように書かれ、それがHKT48の物語ともリンクするような形になっている。

兒玉遥はHKT48設立当初センターポジションを務め、AKB48の選抜メンバーにもHKTから初めて唯一人選ばれるなど"先頭を走ってきた"。

しかし、最初の総選挙(2012年)で自身は圏外となり、宮脇咲良がランクイン。"君は1位じゃない"と言われる形になった。

2番の歌詞

今まで自分のこと
エースだと思ってた
みんな認めてくれてたよね?
初めて後輩に
私のポジションを
取って代わられたのがショックだった

夢叶えるために
すべてを捨てて来た
誰よりがむしゃらに
自分の未来へ突き進んでたのに・・・

苦しい
次のチャンスがまた来るまで
愚痴は今日で封印しよう
フラットな意見として
後輩の評価をしよう
センターゼロに立っていた
あの日の私は輝いていた
そして同じように緊張してる
君の可能性を磨いてみようか?

2011年からHKT48センターとして活動してきた兒玉遥だが、ようやく2013年にHKT48がCDデビューできるという時になってセンターが二期生となり後輩にポジションを取られてしまう。

また、HKT48という夢を叶えるために兒玉遥は中学最後の部活の試合をあきらめる、得意だった勉強をあきらめるなど全てを捨てて突き進んできた。

「センターゼロ」というのは立ち位置を表す。舞台上の立ち位置は番号で表され、センターは0番、その左右は1番、その両側が2番というように増えていく。兒玉遥はセンターゼロに立ち続けてきたが肝心のCDデビュー時に後輩に代わることになった。

「センターゼロ」という言葉はマラソンには無い。マラソンにたとえてきた物語は唐突にHKT48の現実を直接的に描写している。

大サビ以降の歌詞

ここで順位落ちたって
ここでポジション外れたって
自分が強くなればいい
挫折は通り道だ
そうネクストタイム

次のチャンスはまたあるよね
これで決まるわけじゃないし
いつもより練習すればいい
目標はそうモチベーション
涙拭(ぬぐ)ってもう一度
新人の頃を思い出そう
汗を流したその分だけ
どんな願いだって叶うんだ

この曲は既にHKT48の2枚目のシングルであり、兒玉遥はセンターで無くなって3曲目(AKB48のカップリング曲・「初恋バタフライ」を含む)である。兒玉遥はこれらの挫折を乗り越え、強くなっていった。そのことを歌っている。

その後・・

2014年1月、楽曲の人気投票であるAKBリクエストアワーで、この曲は表題曲の「メロンジュース」を上回る28位にランクインした。

2014年6月、兒玉遥は総選挙でもう少しでAKB選抜にランクインできる21位にランクイン。これは兒玉に代わってセンターに立った後輩たちよりも上の順位だった。

そして最初は低評価だったダンスもたゆまぬ努力で向上。後輩達からもその姿勢で尊敬される存在になっていた。

そして2014年9月。「そこで何を考えるか」発売から1年後、4thシングル「控えめI love you!」で兒玉遥は遂にHKT48のセンターに返り咲いた。この年、HKT48はNHK紅白歌合戦にも初出場を果たした。

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